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のんびり気ままに、安らぎも忘れずに。
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虹って、何故かちょっと嬉しくなりますよね。
綺麗な半円形を描く立派な橋が架かってました。
惜しむらくは、我が携帯のカメラ機能がお粗末だったところでしょうか……。
全体を綺麗に映しこみたかったのになぁ。
動画はうまく撮れたけど、メール添付できなかった……なんだそりゃ。


というわけで、ハロウィンその3です。
今回は有栖川。



「……何やこれ」
 しんとした廊下に、私の呟きが反響する。
 久々に訪れた母校の研究室棟、目当ての部屋の前で私を出迎えたのは、明らかに部屋の主の手によるものではない、目にも鮮やかなオレンジ色の装飾だった。
 灰色がかった扉には、黒とオレンジで「HAPPY HALLOWEEN」と綴られたフェルトに始まり、カボチャやコウモリなどの形に切り抜かれた画用紙が所狭しと張られている。
 極めつけは、ドアノブを包むようにして取り付けられたジャック・オー・ランタンだ。にんまりと笑った口の横には、画用紙で吹き出しが貼り付けられている。
『お菓子くれなきゃ、入室禁止だゾv』
 ご丁寧にも語尾にはピンクのハートマークが描かれていて、その台詞と室内にいるであろう部屋の主とのミスマッチに、思わず噴きだしてしまう。
「……あ、ありえん」
 間違いなく、学生の悪戯だろう。そしてほぼ間違いなく、中にいるはずの火村は、この惨状に気付いていない。
 ハロウィンなどという行事に無関心な准教授が、学生たちからの菓子の無心を軽く流す光景が容易に想像できて、それが一層笑いを誘う。これだけ念の入った悪戯をしかける辺り、学生側もはじめからそれを想定して計画を立てているのだろう。
「愛されてるなー、火村」
 悪戯されるのも、学生から信頼と敬愛を受けているからこそだ。
 くっくと捩れそうになる腹を押さえながら、ようやく扉をノックする。中から答えた無愛想な声に、再びこみ上げる笑いを堪えつつ、私はジャック・オー・ランタンのついたドアノブを回した。



アリスの時の文体ってこんなんでしたっけ……orz
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